18 伽井丹彌(帯広)

「17 歳の引き出し」

「私」は私をどこまで迫ることができるのか
自分が探し求めているのは「啓示としての真実」ではなく「可能性としての真実」であり、それはすなわち「私がヘッドライトを持たずに古くから掘っている鉱山の奥深くに灯るほの明かり」のようなものではないか、いくつも
の記録、回想から徐々に浮かび上がるのは、あくまで曖昧で断片的な17 歳の肖像でしかないのだから。